しろくまスタヂオ

士業事務所経営者が語るビジネス現場の実況中継

本番の舞台に立つ

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手を動かすものであったり
頭をつかうものであったり
お仕事には様々ありますけれども

どんなお仕事であったとしても
ちょっと油断したら
すぐに、連絡と調整だけになるんですよ

 

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熟練と無感情になることは違う

もちろん、タスクはありますよ

タスクっていうのは
それぞれのお仕事の現場で
当然ながら必要になる作業のことを
さして言っていますが

例えばそれらの作業に
もはや慣れ切ってしまっている場合
ほぼほぼ無感情かつ無思考で
それらの作業が進められていきます

他者とのコミュニケーションの部分にだけ
気を遣うということですね

つまり、他者への連絡や
パートナーとの調整みたいなものだけが
脳を働かせる状態になることって
経験が長くなればなるほど
どうしても発生しやすくなるんですよ

自分が日々やっていることを
棚卸ししてみると
冒頭に申し上げたことがより
リアルに感じられます

で、その先に何が起きるかというと
その本来気を使わないといけない
連絡と調整も無感情で行うタスクに
変わってしまうんですよね

熟練と無感情になることは
違うんじゃないかと思うんです

 

村松謙一弁護士の仕事への向き合い方

村松謙一さんさんという
弁護士さんがいらっしゃいます

瀕死の状態になってしまった企業を
よみがえらせる経営再建という
非常にタフな領域の案件を
専門的に受けられている先生です

ご相談に来られた経営者に寄り添って
不安をやわらげ
同じ過ちを繰り返さぬように
徹底して失敗の原因を探りあてて
経営再建のための事業プランを
経営者とともにつくって
再建への道筋をたてていく
というお仕事をされています

村松先生が2007年に
NHKのプロフェッショナルという
テレビ番組に出演された際
このような場面がありました

ご相談にこられた方という方は
非常に精神的に追い詰められているので
いうならば危ない状況にあるわけですね

連絡が継続して取れていくのか
それすらも非常に心もとない状況なんですよ

だから、たくさんの時間をかけて
一生懸命に考えた事業プランが
全く持って無駄になってしまう可能性も
あるわけですね

その時に
村松先生がこのような表現をされました
「準備を完全にやって、その資料が仮に
不要であればびりっと破ってしまえばいい」

このセリフにハッとさせられたんですよね

 

いつでも本番だと思うことができるか

どの業態でもどの業種でも等しくあるもの
共通して言えることなんだろうなぁと
思ったんですよ

その事業プランの作成という行為では
準備ではないんですよ
本番なんですよ

自分が本番だと思って
費やした時間とかそこでの思考とか
作品そのものと、それが報われるかどうか
っていうのは全く別の問題で

大切なことっていうのは
経験が多いとか少ないではなくて
自分がいまやっていることを本番として
とらえられるかどうかです

そして、いくつになっても
どれだけ熟練したとしても
本番だと思い続けられるかどうか
っていうところにあるのではないかと
気付かされました

ちょっと陳腐な表現になるかも
しれませんが、仕事の醍醐味や
働くことの意味みたいなものが
そこに眠っているのではないでしょうか

しろくまでしたʕ•ᴥ•ʔ
またね!

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